このブログでは、イギリスでのビジネスノウハウや就職経験などについて紹介しています。
この記事ではCV(シー・ブイ)について解説します。
CVとは履歴書のことです。
英語で履歴書はレジュメ(Resume)というのをご存じの方も多いと思いますが、レジュメはアメリカ英語圏で使われる単語です。
イギリス式の英語ではCVと呼ばれます。
CVとはCurriculum Vitaeというフランス語の略称ということですが、もともとの意味を知らない人も多いようです。
この記事では
- CVのフォーマット
- CVを書く時の心得、注意点
- おすすめの参考フォーマット(サンプルウェブサイト)
について、紹介します。
それでは、早速見てみましょう。
CVのフォーマット
CVに決まったフォーマットはありません。大切なのはわかりやすいことです。
またCVの書き方も年々変化しています。10年位前は、いかにも昔のワードファイルらしい、クラッシックなスタイルの形式と書体を使う人がほとんどでした。
いまでもこの形式も健在ですが、最近は、堅い感じのフォーマットを脱却し、ページ数が少なく、簡潔で、実用的なスタイルのフォーマットを使う人が増えています。
欧米の採用担当者が見るのは『中身』です。
CVのデザインで印象の良しあしが決まることはないので、よほど、形式外れのデザインでなければ、時間をかけてフォーマットにこだわる必要はないでしょう。
CVに記載する要素は
フォーマットはありませんが、記載すべき情報は決まっています。
原則として、重要な情報を上に、目立つように書きます。
個人情報
自分の名前、住所、連絡先(電話番号とEメール)を一番上に書きます。
顔写真ですが、年齢、男女、年齢による差別を避けるため掲載をしないのが通常ですが、最近はアメリカ文化の影響により、業界によっては自己アピールを含めて顔写真を入れたものをたまに見かけます。
どうしてもアピールをしたければ、入れてもよいですが、よい感情を抱かない人もいますので、あえて入れる必要はないでしょう。
また、万一、会社から顔写真の提供を求められた場合は“違法”と言えます。その会社で働くのは考え直した方がいいかもしれません。
プロファイル ・Profile
最初に、自己紹介を書きます。英語で300単語(約4-5行)で自分について要約を書きます。
『自分は〇〇(役職)で、XX年程度の経験があり、〇〇と〇〇が得意で〇〇(業界)の分野で活躍してきました。
みたいな形でまとめますが、結構書くのが難しいと感じる人もいると思うので、後ほど紹介するCVビルダーなどの例文をたくさん参考にすることをおすすめします。
スキル・Skill
ここには特技やスキルを箇条書きで2-3単語で短く表現します。具体的な資格名は後で別途記載するところがあります。
『予算管理』、『プロジェクトの管理』、『在庫のチェック』、『ソーシャルメディアの運営』のように、業務名を書いても大丈夫ですし、『グラフィックデザイン』、『映像編集』など、具体的なスキルを書くケースもあります。さらに『コミュニケーション能力』、『管理能力』などの形で能力を箇条書きにする人もいます。
CVを全部読まなくても、あなたか何ができる人なのか、3秒でわかるようにまとめるイメージで、やってみましょう。
以下は項目のほんの一例です。後で紹介をするCVビルダー等で自分に当てはまると思う表現を選ぶのが、おすすめです。
Excellent Communication | Newsletters |
Detail- Oriented | Hiring |
Supervision | Market Analysis |
Phone Etiquette | Customer Care |
Teamwork | Graphic design |
職務経験・Experience
日本語で職務経歴書を作成するときと同じような内容になります。
重要な事は、直近の職場やポジション上から記載することです。日本では、時間の経過に沿って、若いときの経験から順番に書くことが多いですが、欧米の採用担当者は、応募書類をすべて読んでくれるわけではありません。直近の経験から書いていきましょう。
各会社・ポジションでの、主要な業務=アピールしたい業務を箇条書き形式で1、2行程度で書いていきます。
この部分は、簡潔であっても、それなりに項目数とボリュームがあった方が経験豊富なことをアピールできます。
欧米の場合、転職回数が少ないと文章量が少ない=経験が少ないように見えてしまいます。CVの経験を多くみせるため、好んで転職をする人も少なくありません。書ける職場が一つしかない場合でも、ポジションが変わったり新しい業務にチャレンジした経験を細かく書いていくといいでしょう。
また、よく具体的な数字、例えば3年間で120%売り上げを更新したなどを書くべきと言われますが、そういった具体的な数字が書けない場合もあると思います。
その場合でも、より具体的に業務を書きましょう。
〇 よい例『5件の顧客対応を任されていた』『新規店舗立ち上げのプロジェクトで内装工事のリサーチを担当』、『営業用のリスト50件をリサーチし、精査した』
✖もったいない例『事務作業全般』、『問い合わせ対応』、『営業チームのサポート』
学歴 ・Education
最終学歴と学位(修了した課程)をさらっと書くだけです。文章で追加説明等は不要です。
追加情報(資格・スキル)
あなたが持っている資格名に加えて、IT関連のスキル、知識をまとめて書くことが通例になっています。
英語能力について
じつは、イギリスではTOEICの知名度がほぼありません。ですので、資格名だけでなく、イギリスの会社の場合は、ビジネスレベルのよう書き添えた方が分かりやすいでしょう。
また日本語がネイティブであることも、重要なアピールになりますので、書くのを忘れずに。
リファレンスレターとは
CVの最後には、References Available Upon Request と添えます。
『リファレンス』とは、推薦状のことです。イギリスでは、面接後採用が決まってから、雇用契約書を結ぶ前にほとんどの会社が『リファレンスレター』の提出を求めてきます。
リファレンスはたいていは、あなたを雇う予定の会社が、直接あなたの旧雇用先に連絡をし『実際にあなたが働いていた証明の一筆』を書く流れになります。
リファレンスは前職(またはそれ以前の職場)の、上司だった人か人事部を紹介すれば書いてもらえます。
イギリスでは、法律上『雇用者にリファレンスは出す』『不当なリファレンスは出さない』という義務があります。ですので、なにか事情があって退職した場合でも、前職の会社にレターの作成を断られることはまずありません。内容は、在籍を証明するための手紙となり、それ以上の個人情報が書かれることもありません。
レファレンスが必要になった場合は、旧会社の人に、新しい会社からレファレンス以来の連絡が入る旨を伝えておくのがマナーです。
カバーレター・Cover letter
CVのほかにカバーレターをと言われるものがあります。昔、CVを印刷した紙で送っていた時代には、CVと一緒に送り状のような手紙をいれ、そこに志望動機や自己PRを書いていました。
CVが自分の紹介であるのに対し、カバーレターは応募する会社と自分のつながりをアピールするためのものです。
近年では、カバーレターをPDFで作成し、メールに添付したり、メール本文や就職サイトの応募フォーム内で、自己PRを記入する欄がつくられていることが多いです。
CVを書くためのおすすめツール
最後におすすめのツール(サイト)を紹介します。
初めてCVを書くと言う人やCVについてもっと勉強したいと言う人は以下のツールで研究するのがよいでしょう。
またCV添削サービスもおすすめです。『自分の履歴書は自分だけで書きたい』、『人に頼むのはずるい感じがする』という人もいるかもしれません。
が、CVの作成は実際プロがなせる仕事です。
自分のキャリアをアピールするための勉強にもなりますし、客観的に自分のCDを添削してもらうことで、自分のキャリアの新しい面を発見できるかもしれません。
特に日本人の方は控えめに書きすぎだともいわれます。
CVを添削してもらったことで、履歴書がより鮮やかに採用担当者にプレゼンされ、よりレベルの高い仕事につくことができた例もあります。
CVを作る際には一度利用を検討してみることをおすすめします。
おススメのCVビルダー
※無料サイト、登録が必要です。
ワードファイルフォーマット
※書式テンプレがダウンロードできるサイト(文章例はありません)
CV添削サービス